春の柑橘、それぞれの特徴と違いについて
春の柑橘、それぞれの特徴と違いについての比較
2月頃になると、温州みかんの季節が終わり、春の柑橘が次々と旬を迎えます。
春の柑橘、それぞれの特徴と違いについての比較。
皆さんは「春の柑橘」と聞いて何を思い浮かべられるでしょう?
みかんと言えば冬!?グレープフルーツやレモン、バレンシアオレンジは爽やかなイメージでどことなく夏っぽいですが、
最近ではハウス栽培で年中出回っていますので、柑橘の旬っていつ?と思われる方も多いのではないでしょうか?
こちらでは「春の柑橘」の違いや特徴についてご説明してまいります。
当店「おひさまとくだもの」で取り扱いがある春の柑橘は、
サワーポメロ(かごしま文旦)、甘夏・紅甘夏、日向夏、不知火(デコポン同品種)、じゃばらなどがあります。
それぞれの特徴や違い、写真による見分け方やおすすめの食べ方、用途、レシピについてまとめてみました。
2月頃になると、温州みかんの季節が終わり、春の柑橘が次々と旬を迎えます。
ここでは、2月中旬頃から旬を迎える柑橘について、それぞれの特徴や違いについて比較してみました!
お気に入りの春の柑橘が見つかったら、ぜひ通販でお取り寄せしてみてくださいね。
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■かごしま文旦(サワーポメロ)の特徴
鹿児島県産のサワーポメロは、サワーポメロは、文旦(ぶんたん、ブンタン)の1種で在来品種の『大橘』の優良品種を改良して誕生した品種です。
『晩柑の王様』とも言われるサワーポメロは、果汁は少なめですが、サクッとした食感と上品な甘味が特徴です。
そのあっさりとした上品な甘味と、サクッとした食感が好評で、注目が高まっている柑橘です。
鹿児島県は、サワーポメロの産地で、サワーポメロのほかに、チャンドラポメロも栽培されています。
外皮が厚く、内側の皮も厚いので、剥きにくさはありますが、食べると、とっても美味しい!
子供も喜んで、剥いた側から、パクパク食べちゃうほどです!
また、芳醇な香りも特徴の一つで、追熟を待つ間その香りを楽しむこともできます。
■かごしま文旦(サワーポメロ)の旬
サワーポメロは、1月下旬から2月頃に収穫されますが、皮が厚く日持ちが良いので、4月〜5月頃まで長期出荷が可能な柑橘です。
■かごしま文旦(サワーポメロ)の食べごろの見分け方
収穫後すぐでもお召し上がりいただけます。
最初はフレッシュで爽やかなすっきりとした味わいをお楽しみいただけます。
また、3月〜4月頃、外側の皮から少し水分が抜け、柔らくなり表面に柑橘のオイルがにじみ出てきた頃になりますと、酸味が甘味に変わり、また違う味わいをお楽しみいただけます。
■かごしま文旦(サワーポメロ)の食べ方
外皮と内側の皮を剥き、果肉をだけをお召し上がりください。
皮の剥き方は、こちらで詳しく説明しています。
■甘夏みかんとは?
甘夏は、”夏みかん(夏橙)”の枝変わりとして発見された柑橘で、品種名は”川野夏橙(かわのなつだいだい)”といいます。1935年(昭和10年)頃に大分県津久見市の川野氏の農園で、夏橙として栽培された中から早く収穫できる品種として発見されたため、川野夏橙(かわのなつだいだい)として1950年(昭和25年)に品種登録されました。
夏みかんに比べて酸味が少なく食べやすいのが特徴です。香りがよくてほのかな甘みの中に酸味があり、さわやかな甘酸っぱさが楽しめます。皮はかためで厚く、じょうのう膜(薄皮)も厚めで、重さは300〜400gくらいと少し大きめの柑橘です。
■鹿児島ブランドとしての紅甘夏
鹿児島県では紅甘夏が特産品として扱われ、沢山生産されています。
特に、鹿児島県の北部に位置し、ツルの飛来地としても有名な「出水市」での栽培が盛んで、ブランド甘夏「出水の紅甘夏」として販売されています。
当店で販売している甘夏は、この出水市で長年栽培を手掛ける生産者さんの「甘夏」と「紅甘夏」を販売しています。紅の濃い果皮とオレンジ色の果肉が特徴である鹿児島ブランドの紅甘夏は、一般的に収穫後2か月程度貯蔵し、糖度がのってから出荷されます。
■旬の時期は?
甘夏の旬の時期は、酸味が落ち着いてくる3月頃〜5月頃がおすすめです。
■甘夏の食べ方や剝き方
甘夏は、外皮が厚いため、ナイフで切り込みを入れてから剥くのがおすすめです。
またじょうのう(内側の白い袋の皮)も厚く硬いため、中の果肉果肉だけを出して食べるのがおすすめです。
種が多い柑橘ですので、皮を剥くときに取り除きましょう。
甘夏は酸味があるので、ジャムにおススメです。外皮をマーマレードにしても美味しいですよ。また果汁を搾ってゼリーなどにもおすすめ。そのほかにも、シロップ漬けなどにして、ケーキのトッピングなどにも使用できます。
■スイートスプリングとは?
みかんの一種であるスイートスプリングとは。
ミカン科に属する柑橘で、スイートスプリング(Sweet Spring)という洋風な名前の柑橘ですが、日本生まれのみかんの仲間。
その歴史は意外に古く、誕生したのは戦後間もない1947年(昭和22年)のこと。
上田温州に八朔(はっさく)を掛け合わせて育成され、糖度が高く、風味が豊かであることから、昭和56年に”スイートスプリング”として命名され、品種登録がされました。
生産地としては九州が80%近くを誇り、そのうち約20%が鹿児島産のスイートスプリングとなります。
誕生から40年近くが経過しているスイートスプリングですが、豊かな風味とは裏腹に見た目がゴツゴツしていることや、外皮の剝皮が困難な(皮が剥きにくい)ため、あまり栽培が拡大せず、生産量が他の柑橘類に比べまだまだ少ない柑橘です。
そのため、都心部で店頭に並んでいるのを見かけられた方も少ないのではないかと思います。
果肉の色はややオレンジがかっていて、ハッサクよりは濃い目ですが、温州みかんなどに比べると淡い色味をしています。
2月頃の完熟期まで木上で完熟させると、その果汁の糖度は12〜13%と非常に高糖度であると言われていますが、一般的なスイートスプリングは12月に収穫されるため、その糖度よりは、やや低めとなっています。それでも、豊かな甘みに加え、酸度(酸っぱさ)が低く、苦みも無いため、見た目の印象とは異なり、非常に食べやすいフルーツです。スイートの名前が表すとおり、すっきりした甘さがあり、爽やかな味わいを持っています。
旬としては市場に出回るのが1月〜2月にかけてなので新春の柑橘という感じですね。
スイートスプリングは「タンゼロ」と呼ばれる分類に属し、グレープフルーツや文旦類の仲間である”ハッサク”と、みかん類である”上田温州”の交配で生まれた柑橘のことです。
グレープフルーツや文旦にも近いように思えますがそれぞれに分類は少しずつ異なっていて、グレープフルーツは「グレープフルーツ類」、文旦やサワーポメロは「ブンタン類」、温州みかんは「ミカン類」、そしてスイートスプリングは「タンゼロ類」と、細かく分類されています。
■日向夏とは?
日向夏の読み方は、「ひゅうがなつ」と読み、1820年に宮崎で発見されたユズの突然変異種と言われています。
その後、各地で栽培されるようになり、「土佐小夏」、「小夏みかん」、「ニューサマーオレンジ」という名称でも販売されています。
日向夏(ひゅうがなつ)は温州みかんよりも一回り大きく、色は明るい黄色で形は丸っこく、文旦やサワーポメロを小さくしたような形をしているのが特徴です。
果肉や果汁は酸味が強く、さっぱりとした味が特徴です。みかんなどの他の柑橘と違い、外皮(一番外側の黄色い皮部分)と果肉の間の白い綿の部分にほのかな甘味があり、この綿の部分と果肉を一緒に食べることで、他の柑橘にはない、独特の上品な味わいを楽しめる柑橘です。
ハウス栽培のものには種が入っていないものが多いですが、露地栽培のものには種があるのが特徴です。
■旬の時期は?食べごろなど
ハウス栽培のものは年末頃から出始め、1月末頃まで出荷されます。
露地栽培のものは、3月から4月にかけて出荷されます。
日向夏は、追熟させなくてもすぐにお召し上がりいただけますので、旬の時期は3月〜5月が食べごろのおすすめ時期です。
■日向夏の食べ方や剝き方
日向夏は、他の柑橘類とは違って白い綿の部分(アルベド)と一緒に食べることで、味わいがまろやかになり甘味を感じることが出来る柑橘です。
一番外側の黄色い皮だけを薄く剥き、白い綿が付いた状態でオレンジのようにくし型にカットしたり、薄くスライスしてお召し上がりください。
白い綿ごと食べるのに、最初は少し抵抗があるかもしれませんが、綿部分には苦みはなく、ほんのり甘いので、ご安心ください。
農家さんに聞いた、おすすめの食べ方には、お醤油をかけて、お刺身のように食べるのもおすすめですよ!とのことです。ぜひ、お試しください!
■不知火(しらぬい)とは?
不知火は、デコポンと呼ばれる柑橘と同じ品種です。剥き易く、みかんのように手軽に食べられのも魅力です。
日持ちが良く、糖度も高く、食味にも優れてる優秀な柑橘です。
不知火は、『清見×ポンカン』をかけ合わせてできた品種です。
収穫してすぐの時期は酸味がありますが、3ヶ月程度、専用の貯蔵庫で熟成させることで
酸味が甘みへと変化していきます。
こぶが特徴ですが、あってもなくても味は同じと言われています。
■しらぬいの食べ方
外の皮が厚いですが、ミカンのように手で剥いて中の袋ごと食べられます。
みんなでお手軽にお召し上がりいただける、おすすめの果物です。
■旬の時期は?
貯蔵・熟成させることで甘みに変わります
露地栽培の不知火は、収穫後3ヶ月程ほど追熟させた後、4月頃に食べごろを迎える柑橘です。
不知火は、糖度・酸度ともに高い柑橘です。出荷直後は少し酸味が感じられる場合がありますが、酸味はやがて甘みへ変化しますので、気になる際には、少し追熟させてからお召し上がりください。
鹿児島県でも奄美大島や屋久島が産地として有名で、ふるさと納税でも大人気の春の柑橘たんかん。お試しサイズや約5kgサイズまでを取り揃えました。たんかんの食べ方やむき方、旬の時期についてもご紹介しています。
たんかんの収穫時期と食べごろの旬について。
タンカンは、ポンカンとネーブルオレンジを掛け合わせたタンゴールの一種です。日本には1900年頃、南西諸島に台湾から移植されたのを機に栽培が始まったとされ、それ以来、南国のみかんとして親しまれるようになりました。
日本における2010年の収穫量は5,222トンであり、その内訳は鹿児島県80%、沖縄県18%といわれています。
亜熱帯性柑橘類で、高温を好むため、夏は多湿で年間の平均気温は19〜22度くらいが良いとされています。
4月頃に花が咲き、収穫時期は早いところで1月ごろから始まり、2月ごろから3月初旬頃に、出荷の最盛期を迎えます。
タンカンの収穫時期はその年の天候にも寄りますが、早いところで1月頃から始まり2月中旬から3月初旬あたりに最盛期となります。市場には4月頃まで出回ります。
タンカンの食べ頃の旬は2月中旬から3月いっぱいとなります。
接ぎ木による栽培繁殖がおこなわれるため、台木としてサンキツやラングプールライム、オレンジなどが用いられることが多いです。
タンカンの果実は150g前後で球形に近い形をしています。表皮の色は熟すと明るいいオレンジ色になりますが、シミや傷が付き易く、見た目が悪い果実が非常に多いという欠点があります。外見が冴えなくても、中の果肉の味に違いはありません。
外皮は厚く硬いのが特徴ですが、手で剥くこともできます。皮と果肉が離れにくいため、少し食べにくさがあります。
ポンカンやネーブルオレンジと同じく、じょうのうが柔らかいため、外皮を剥いてしまえば、食べやすい柑橘です。果肉はオレンジ色で柔らかく、果汁は多めで、酸味は少なく柑橘の中でも非常に甘味や風味に富んでいるため、とても人気があります。
たんかんの食べ方について。手で剥いて食べることも出来ますが、外皮が硬いため、オレンジのようにカットして食べるか、専用の皮むきグッズを利用するのがおススメです。
利用方法について。果汁をジュースにしたり、蒸しパン、ケーキなど、風味付けとして加えたりと利用ができます。
外皮は、薬味として用いられたり、オレンジピールの様に、砂糖で煮て菓子にすることもできます。
奄美大島ではタンカンの果肉を奄美黒糖焼酎に漬け込んだリキュールが「たんかん酒」として販売されています。
じゃばらは、ミカン科ミカン属の柑橘類の1種で、ユズや九年母(くねんぼ)、小蜜柑などの自然交雑種であるとされています。
原産地は和歌山県東牟婁郡北山村で、味わいは強い酸味と苦味が特徴です。
見た目は表面はデコボコしていてゆずに似ていますが、香りはゆずや九年母に少し似た独特な香りがします。果汁がとても多く酸味が強いため、加工品への利用が多い柑橘です。また、ナリルチンというフラボノイドの一種が多く含まれていることから、花粉症やアレルギーの症状抑制効果が期待されており、果汁を使った加工品や、果皮の粉末パウダーなどの需要が高い柑橘でもあります。
長期保存しても果汁の減少が少ないため、12月〜1月頃に収穫し、5月頃まで貯蔵が可能です。
「邪気を払う」という意味で『邪払(じゃばら)』と名付けられたと言われており、北山村では、昔からお正月料理として慣れ親しまれていたようです。
■注目の成分「ナリルチン」
じゃばらは、花粉症やアトピー性皮膚炎の抑制効果が期待されている注目の柑橘です。フラボノイドの一種であるナリルチンという成分が、じゃばらには多く含まれています。この成分は花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などのアレルギーと言われる症状に対する抑制効果があるそうです。他の柑橘にも含まれているナリルチンですが、じゃばらは非常に含有量が多いため、効果が期待されています。特に果皮の部分に多く含まれているようです。
■じゃばらの旬は?
収穫は、11月下旬頃から12月に行われますが、貯蔵性にすぐれているため、出荷は収穫直後から春ごろまで続きます。
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